インプラント治療の治療期間について教えてください。

インプラントの治療を受ける時に患者さんが気にされるのが治療期間だと思います。インプラントの治療ではこの治療期間に関する知識を持っているとスケジュール管理も容易になりますし、何よりも治療自体を選ぶ上で非常に役立ちます。インプラントの治療の期間について熟知しておきましょう。

 

〇治療期間の基本
一般的なインプラントの治療というのは個々の患者さんの状態によって異なるのですが、抜歯からインプラントの埋め込みに至るまでにまず半年程度かかり、その後4週間程度で上部構造が完成する事が一般的です。

この半年の間にまずお口の中の検査を行い、CTなどの検査器具を利用して骨と神経・血管の関係を把握したり、インプラントを埋め込む場所の骨の厚みや分量を把握して行きます。実際にインプラントの埋め込み手術をしたらすぐに歯型を採取して上部構造の作成に移ることができれば非常に嬉しいと思うのですが、このような1回法という治療は利用できる患者さんが限られていて、通常頻繁に行われる2回法という治療ではこのインプラントの埋め込み手術を行った後に一度傷口を閉じ、骨とインプラントの結合期間をおきます。

この後、アバットメントという上部構造と結合させる器具を取り付け、いよいよ歯型の採取・上部構造の作成という手順に移行していくのです。

 

〇治療期間は左右するもの

治療期間というのは実はあくまでも目安でしかなく、患者さん個人個人の状態に合わせて治療の期間が左右されていきます。このときにみなさんに注意していただきたいのが、治療期間を延長させる要素です。

まず、治療期間が延長する一つの理由として非常によく知られているのが糖尿病と喫煙です。糖尿病というのは血糖値の病気と思われる方がいらっしゃるかと思うのですが、実は血糖値だけでなく、神経や血管にもダメージを与える非常に深刻な疾患です。傷口の治りが悪くなると治療の期間が伸びてしまうので、注意が必要です。同じように喫煙も治療の期間を伸ばす要因になります。インプラントの治療を受ける前にはしっかりと禁煙をし、血糖値のコントロールを行うように心がけておきましょう。