インプラントと全身疾患との関わり

インプラントの治療を受ける時に問題になるのが全身の疾患との関連です。全身の病気を抱えている方はあらかじめ内科の医師と相談をして健康状態を確認しながら治療を受けることがあり、しっかりと注意しなければいけません。安心して治療を受けるためにも、全身疾患とインプラントの治療との関わりについてみなさんに詳しくご紹介いたします。

 

〇糖尿病
糖尿病をお持ちの方は日本に非常に多く、糖尿病の状態が悪い患者さんはインプラントの治療を受ける前にいくつか注意しなければいけません。糖尿病は血糖値の病気と認識されることが多いのですが、実は血管に様々なダメージを与えてしまい、糖尿病の症状が悪化している時には傷の治りが悪くなってしまったり、感染症にかかりやすくなってしまうことがあり無闇に治療を進められません。糖尿病の治療を受けている方はあらかじめ注意しておきましょう。

 

〇血液凝固系の疾患

血友病や血小板減少性紫斑病などの出血後の血液凝固がなかなか起こらない疾患を抱えている場合にはあらかじめ大学病院などの大きな病院で内科の医師と綿密に治療計画を立案してから治療を行う必要があり、血液凝固の状態が改善していることを確認してから治療を進めて行きます。血液が固まらない場合には治療が困難になることがあるので、しっかりと注意しておきましょう。

 

〇免疫系の疾患
免疫系の異常を抱えている患者さんの場合には感染症に対するリスクが上がります。免疫が低下しているときに治療を行うことで細菌が体内に入り込んでしまうことがあり、組織の炎症などのトラブルを起こすと治りが悪くなってしまいます。このようなトラブルを起こさないように内科の病院で治療を受け、体の中のB細胞やT細胞といったリンパ球の数や好中球という白血球の数が正常になっていることを確認し、免疫状態に問題が無いことを確認してから治療を受けると安心して治療を受けることができます。しっかりと注意しておきましょう。

 

〇循環器系の疾患

心臓などの循環器に問題がある場合にも注意が必要です。不整脈が重篤な場合には手術に伴うストレスで不整脈が誘発されてしまうことがあり、治療を受ける時にあらかじめ不整脈の状態が安定しているのかどうかを確認する必要があります。状態が安定していれば治療を受けることが可能な場合もあるので、歯医者と医師と相談しながら治療を受けるようにしましょう。