インプラントと言うのは顎の骨に埋め込む人工の歯根のことで、この人工の歯根を利用して様々な治療が行われています。顎の骨に人工の歯根を埋め込むと言うのは非常に不安なものかもしれませんが、実はインプラントに利用されている材料は人体に非常に安全なものばかりで、多くの患者さんがインプラントを利用しています。インプラントについてしっかりと知識を身につけておきましょう。
〇インプラントの材料
インプラントの材料の代表はチタンという金属です。チタンという金属は非常に優れた性質があり、軽くて丈夫で、なおかつ人体にも非常に優しい歯科医療で欠かすことができない存在です。
チタンというのは実は本来は非常に反応性が高い金属なのですが、加工をしてすぐにその反応性の高さからインプラント表面に酸素と結合した酸化チタンの皮膜ができてしまい、この皮膜のおかげでかなり高い安定性を誇っています。
この他にインプラントによく利用されるようになっているのがジルコニアという材料を利用したインプラントです。ジルコニアというのは人工のダイヤモンドにも利用されるほど丈夫で適度な硬さのある材料で、インプラントの材料として利用され始めて以来非常に多くの歯医者がジルコニアを利用したインプラントの導入を進めています。
〇金属アレルギーは起こるの？
チタンなどの金属を利用した治療を受けるときに不安になるのが金属アレルギーの問題です。金属アレルギーというのは実は金属がイオンになり体の中に溶け出してしまうことで起こるのですが、このようなトラブルは実はチタンなどの金属では非常に起こりにくい事が知られています。そもそも実は金属アレルギー自体が非常に稀なトラブルで、滅多に起こるようなものではありません。また、ジルコニアを利用したインプラントはそもそも金属の成分がチタンでできたインプラントに比べて非常に少なくなっています。このため、金属アレルギーを不安視されている方はジルコニアを利用したインプラントの治療を受けるといいでしょう。
